「脳梗塞だから…」って何?限界を感じたら、少し距離をあけよう

脳梗塞になった人の全てがそうではないかもしれません。脳梗塞になった後でも必死に自分の力で生きている人も多くいると思います。ただ、実際に私が経験した事、聞いた事を元に、脳梗塞のせいにして逃げる人たちを看護する辛さについて、少しお話ししたいと思います。

私の母は脳梗塞を味方につけています。初めは本当に心配して助けていました。「脳梗塞だからできない。」「脳梗塞だから分からない。」そうなんだろうなって思ってました。けれども、何に対しても「脳梗塞だから…。」って言っている事に気がついたんです。っていうより、いちいち「脳梗塞だから…。」って言いませんよね。本当にできないなら、分からないなら。脳梗塞って言えば、何でも許されると思っているんです。

母の兄弟が集まって飲み会をする予定がありました。母の負担を考えて、店ではなく家で。これは母よりも看護を頑張っている父の為に催す予定だったようで、父に母を気にせずにたまにはゆっくりお酒を飲んで欲しかったみたいなのです。その誘いの電話を母は着信拒否にしました。故意にです。「脳梗塞だから出たくない、話したくない!」と。これはなんとなく理解しました。人とあまり関わりたくなかったみたいで、弱ったところを見せたくなかったんです。

それでも兄弟はすでに集まっていたので、母なしで飲み会をしました。後日、おじさんから電話があり、「お母さん、誘おうとしたけど話してくれないけど大丈夫?」と飲み会の事を聞きました。すると母は発狂して「脳梗塞だから誘ってくれなかったんだ!」と…。私も父も「は?」って思ったけどスルーして様子を見ていると、兄弟に電話して怒鳴る。「脳梗塞だからのけ者にしたんだ!」と。もう誰が何を言っても無理です。自分が拒否した事など理解してません。

これには兄弟たちも怒ってしまい、何故か私がグチグチ言われる事に…。「で、誘われてたら行きたかったの?」と母に聞くと、「脳梗塞だから行けるわけないでしょ!」と母にも怒られ…。もうお手上げです。他にも「脳梗塞だから旦那に仕事休ませて来て!」とか、警察に保護された時も「脳梗塞だから警察訴える!」とかもう「脳梗塞だから…。」で何でもありです。

知人家では「脳梗塞だから貰った!」と、他人の家の物を勝手に持ち帰ったり、お店の商品を持ち帰ったりしてしまったそうです。病院に行っても「脳梗塞だから騙してお金取るんでしょ!」と医師を疑い、「脳梗塞だから無料で見ろ!」と脅し、働けないくせにバイトの面接に行って「脳梗塞だから時給を上げろ!」と言ったそうです。こちらも何でもありの様子でした。

「脳梗塞だから…。」と言葉にして言う人も少ないと思いますが、言葉にしなくても『できない、分からない!』をアピールしてくる人は多いと思います。これを毎日、ことある毎に言われるんです。できない、分からない本人もでしょうけれども、それを毎日聞いて、何かしらやらされる私たち看護する側は半端ないイライラに襲われる事があります。誰も看護をしないという状況は危険ですが、限界だと思った時には離れる事も大切です。

1人でずっと看護を続けるのは場合によっては地獄ですよ。ここでは誰が見ても良いように、マシな事しか書いてません。もっと酷い事を平気で脳梗塞のせいにして、その責任を看護する人に押し付けてきます。私が病気になるかと思ったくらいです。離れた後も毎日何十件もの着信に怯えながら生活しました。イライラ、ストレスは多少は我慢してほしいですが、限界まで我慢はダメです。離れて落ち着いてから、また看護に戻りましょう。

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